被相続人の借金の調べ方と相続放棄の判断基準
相続では、預貯金や不動産のようなプラスの財産だけでなく、借金も引き継ぐ対象になります。
被相続人が借金を抱えていた可能性があるなら、相続するかどうかを決める前提として全体像を調べなければなりません。
本記事では、被相続人の借金の調べ方と、相続放棄を判断する基準を紹介します。
被相続人の借金の調べ方
借金の有無は、家族であっても正確には知らないケースが少なくありません。
次の方法を組み合わせて、漏れなく調査を進めましょう。
信用情報機関への開示請求で借入れを把握する
銀行や消費者金融、クレジット会社からの借入れは、信用情報機関に照会すれば把握できます。
具体的には、CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センターの3機関に対し、法定相続人であることがわかる戸籍謄本や本人確認書類を添えて開示請求を行う方法が一般的です。
3機関すべてに請求することで、多くの貸金業者や金融機関からの借入れを確認できます。
ただし、個人間の借金や連帯保証は信用情報に記録されないため、この方法だけでは判明しません。
自宅に残る資料や不動産の登記も確認する
自宅に届く督促状や請求書、金銭消費貸借契約書のほか、預金通帳の引き落とし履歴も重要な手がかりです。
被相続人が不動産を所有していた場合には、登記事項証明書を取得し、抵当権が設定されていないかを確認します。
市区町村役場に問い合わせれば、税金の滞納の有無も調べられます。
相続放棄の判断基準と注意点
調査で借金の全体像が見えたら、相続するか放棄するかの判断に移ります。
判断を誤らないために、期限と行動の両面で注意が必要です。
財産の全体像を比較して3か月以内に判断する
相続放棄の基本的な判断基準は、プラスの財産とマイナスの財産のどちらが多いかという点にあります。
債務超過が明らかであれば、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所へ相続放棄の申述を行わなければなりません。
調査に時間がかかって期限に間に合わないおそれがあるときは、家庭裁判所に熟慮期間の伸長を申し立てる方法があります。
遺産に手を付けると相続放棄できなくなるおそれがある
遺産である預貯金を使ったり、被相続人の借金を遺産から支払ったりすると、相続を承認したとみなされる場合があります。
単純承認が成立すると、あとから多額の借金が見つかっても相続放棄は認められません。
債権者から督促を受けても、調査と判断が終わるまでは安易に支払わない姿勢が大切です。
まとめ
被相続人の借金は、信用情報機関への開示請求と自宅の資料や登記の確認を組み合わせて調べるのが基本です。
そのうえで、財産の全体像を比較し、3か月の期限内に相続放棄するかどうかを判断する必要があります。
借金の調査や相続放棄の手続きに不安のある方は、初回相談無料のそうだい司法書士法人へお気軽にご相談ください。
